FCバルセロナに学ぶ勝つチームに欠かせない3つのタイプ〜世界で唯一ユニセフのロゴが入ったユニホームの理由〜



皆さん、こんばんはカワダです。
今回は最近読んだ本の中でも面白かった「ゴールは偶然の産物ではない~FCバルセロナ流世界最強マネジメント~」をご紹介します。
サッカーやスポーツ好き&ビジネスに興味がある方には、がっちりハマる本だと思います。
あくまでもビジネスを起点として語られているので、サッカーの話題が読み手を飽きさせないスパイスになっています。

まずは、著者と本の概要についてです。(Amazon抜粋)
■著者について
フェラン・ソリアーノ(Ferran Soriano)
1967年バルセロナ生まれ。2003年から2008年まで、サッカースペインリーグ・FCバルセロナの最高責任者である副会長を務めた。現在ではスペインで2番目に大きな航空会社、スパンエア社の会長を務めている。
ビジネス研究に関して学位とMBAを取得。起業家、コンサルタントとして、ヨーロッパやアメリカなど10カ国以上において、消費者産業界、電気通信業界、エンターテイメント業界で活躍した。講演活動及び、ビジネスやサッカー雑誌、新聞に数多くの記事を提供している。

■内容紹介
2008年5月21日モスクワのルジニキ・スタジアム。マンチェスター・ユナイテッド対チェルシーのチャンピオンズリーグ決勝戦がおこなわれた。
決めれば勝利するPK(ペナルティーキック)をチェルシーのジョン・テリーが足を滑らせて外し、結果としてチェルシーは敗れる。優勝はチェルシーのすぐ手の届くところに、しかもチームを象徴する選手の足元にあった。しかしクラブに対して誰よりも思い入れの強いテリー自身のその足が、最悪のタイミングで彼を裏切った。こうしてチェルシーは、タイトルと約3000万ユーロを一瞬にして失ったのだった。
ジョン・テリーがあのPKを外したのはただの不運だったと言い切れるだろうか?
もしかしたら、あのミスの裏にも何らかの論理があったのではないだろうか?

規模の大小にかかわらず、あなたがビジネスで成功を収めようと思うなら、まずは物事の裏にある論理を理解することは必要である。基本や原点に立ち返り、需要と供給あるいは競合相手との関係など、現行の論理をすべて再考してみるのだ。新しい視点から現状を捉えて分析し、新製品や新しいサービスを提供したり、新解釈に基づいた新しいビジネス形態を提案したりすることができれば、事業は素晴らしい改革と前進を遂げる。
本書では、我々FCバルセロナや世界の強豪サッカークラブの経営者たちが用いている経営理論について述べる。
併せて、それらの実践方法やその成果、そして他のチームがなし得なかった我々FCバルセロナの成功の理由についても具体的に説明する。この本を読んで読者の皆さんに「ゴールは偶然の産物ではない」と確信してもらえたら本望である。

次にそれでは私が印象に残った部分をピックアップしていきたいと思います。
■業界を知る
あなたは、ジャングルを探検するときどのような構成の部隊にするか?
・リーダーシップが取れる人物 ・調整役 ・見張り番 ・物流担当
他にもいろいろ挙げられると思うが、この中には正解がない。

実は最も重要なのは、「ジャングルを選ぶ人物」である。
地形や気候、原住民の性格や動物の生態など要素を勘案して、どこへ行くかを見定め判断を下す人こそ探検の成功を左右するメンバーが最も欠かせないメンバーだ。

これをビジネスに置き換えると、潜在的な顧客のニーズを知り、競合相手は誰か、どの点で競合しているのか?、現在そして将来の市場規模はどれくらいなのか?
顧客がどんな商品を購入するかではなく、顧客の欲求を満たすための究極的なニーズを理解することが大事。(商品やサービスを中心に据えずに、より顧客の深い心の部分に対する理解を深める)

■チームに欠かせない3つのタイプ
「先見者」
チームの中で将来を見据え、他の誰よりも早くどこへ行くべきかを洞察し、たどり着く積極的な姿勢と能力を持っている。
このタイプは組織の「使命」の先導者であり、現実のものとするために時には正統な論理だけに追従せず、自らの論拠のもと直感的に飛躍する。
先見者は熱意と勇気という2つの特性を持ち、大胆かつ実現可能な夢を描く人物である。
ex)起業家や政治家。サッカーで例えるなら、フォワードもしくは攻撃的なミッドフィルダー。

「ノー博士」
「ノー」と言える人であり、先見者の計画にストップをかける、提案は実行不可能だと先見者に告げる役割。
ノー博士は先見者とは対極にいて冷静な分析、現実的な将来の見通しという特性がある。
ex)サッカーで例えるなら、守備的なポジション。

「実行家」
物事を実行に移す人を言い、チームにバランスをもたらす。先見者とノー博士が意見を戦わせたあと、実行家はその決定を受けて、目標に到達するための最善の方法を考える。
実行家には気力や忍耐力、自己犠牲の精神、精力的な働きが求められる。
彼らは先見者やノー博士にどれくらいの猶予を与えるべきかを把握している。
ex)サッカーで例えるなら、ピッチ上の監督であり守備的ミッドフィルダー。

私が個人的に、この3つのタイプを兼ね備えている人物として一番近いと思うのがApple創業者の「スティーブ・ジョブズ」です。

彼のように壮大なビジョンを掲げて(先見者)、「Say No to 1,000 things -1,000のことにノーと言え」(ノー博士)、Apple社を時価総額一位にした(実行家)人物としてジョブズの功績は素晴らしいと心から尊敬できます。

本書では、組織を形成する上において「先見者」・「ノー博士」・「実行家」を上手く組み合わせることが重要だと述べています。

■イノベーションの概念
イノベーションとは、新製品を作ることではなく、新しい消費者ニーズを見つけ、それを満たすこと。
イノベーションを生む人とは、いちばん最初に何かをする人のことではなく、最初に消費者に到達することができて、しかもその商品が最高のソリューションだと消費者を説得できる先駆者のことを指す。

■FCバルセロナのユニホームに企業スポンサーのロゴがない理由
最後に私が最も共感したのがこの話です。
ここで皆さんに質問です。今までバルセロナのユニホームのロゴ部分に注目したことはありますか?
意外と知られていませんが、他のチームにはない大きな特徴があります。

FCバルセロナは創立以来、「単なるサッカークラブ以上の存在(more than a club)」というスローガンを掲げ、オーナー企業がなく、ソシオと呼ばれる会員制のビジネスモデルによって運営されています。

ソシオになると、4年に一度行われるバルサの会長選挙へ投票する権利を得られ、 年に一度開催される総会に参加できる可能性が得られるというまさに市民参加型のクラブチームなのです。

皆さんもご存知のように、プロのサッカーチームのほとんどが選手のユニホームに企業ロゴをつけています。
しかし、FCバルセロナの球団経営陣はこの従来の発想を転換させて、自分たちがスポンサーとなりユニホームにユニセフのロゴを入れました。

*現在、バルセロナはユニセフと同じ場所にカタール財団とスポンサー契約を結んでしまいました。残念..

クラブチームを地域や住民と同一視するのは、サッカーというスポーツに見られる特徴でもありますね。

FCバルセロナのホーム、カタルーニャの人々の代表であり誇りをソシオという会員制のビジネスやユニセフのロゴ入りユニホームで表す球団の姿勢が世界最強のサッカー軍団の強さに繋がっていると言えるのではないでしょうか。

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カテゴリー: ビジネス, 本のレビュー

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